はじめに
突然ですが菊池病という病気が再発しました.この病気は正式には「亜急性壊死性リンパ節炎」と言い,原因不明な良性の自己免疫疾患です.自己免疫疾患というと,関節リウマチや潰瘍性大腸炎といった難病の膠原病がありますが,菊池病は良性であり時間をかければ治ることが特徴です.今すぐどうこうなるような難病ではありませんが厄介な病気であることは確かです.10-30代の女性に発症が多いとされますが,男女比は1:1であるという報告もあるようです.症状としては風邪のような比較的高い発熱や倦怠感,そして多くの例で首や肩のリンパ節が腫れ,指で押した時に痛むということが挙げられます.
自分がこの病気に最初になったのは今から12年前の高校三年生の頃で,ちょうど文化祭の直前でした.その時は前述のような典型的な症状に加え,全身痙攣のような強い悪寒があったことをよく覚えています.風邪のような症状が出るとは言っても細菌やウイルスに感染しているわけではないので抗生剤等は一切効果なく,またほかの病気との鑑別も難しいためそもそも菊池病であると特定することに苦労し両親には心配をかけたことも覚えています.結局文化祭は初日は参加できませんでしたね.
高校生の頃は前述のような典型的な症状で,このような自己免疫疾患に対して有効なステロイドを服用することで1週間程度で治りました.ところが今回は症状が弱い代わりにズルズルと4ヶ月程度も長引いてしまいました.GW 終わり頃に首の後ろの顎に近いあたりに腫れと痛みを自覚し,首や肩と様々に場所を変えながら腫れて痛み始めました.またそこから毎日,夕方頃になると37度程度の発熱と風邪の時とは違う何とも言葉には言い表しにくい倦怠感,脱力感,無気力感が出るようになりました.一晩寝ると仕事に行けるくらいには回復するのが厄介でなかなか休もうという気になれません.とはいえ明らかにおかしいので病院に行くことに.最初に行ったローカルな病院で膠原病かもしれないと言われ大きな病院の紹介状を書いてもらい,膠原病内科に菊池病の既往歴があることを伝え詳細な血液検査と CT 検査をしたところ悪性な病気は排除され菊池病再発の可能性が高い(確定診断にはリンパ節を切除する必要がありますがそこまではやっていません)ということになりました.
再発しただけならステロイドを飲めばまたすぐに治るだろうとナメたことを思っていましたが,これが全然治りませんでした.確かに薬を飲んでる間症状はある程度軽快するのですが,首のリンパの腫れがどうにも取り切れないのです.そして薬を飲み切るとまた発症してしまうということを3回ほど繰り返し,結局気が付いたら4ヶ月もかかってしまいました.痛みだけならまだ耐えられますが,とにかく怠くて家事や仕事といったことのやる気がなかなか出ないというのが辛い.一人暮らしはこういう時に脆いものだなあと三十路目前で実感しました.前回と違って症状が長引いた理由はよくわかりません.単純に年齢や,コロナ禍などを経験して自分の免疫系統が変化したことなどがあるのかなと考えています.
4ヶ月というのは典型的な菊池病の発病期間としてはかなり長い方(まれに半年以上続いている例もあるようですが)で,その間ステロイドの副作用や離脱症候群等,病気以外にも多くの不調にも悩まされました.特に離脱症状は最後にステロイドの服用を止めた後かなり強烈に出てしまい,インフルエンザを優に超えるようなとんでもない倦怠感で,あと一歩症状が進んだら救急車を呼ぼうかとも思いました.これは生命活動に必要なストレスホルモンが枯渇することによって特定のタイミングで起こる症状で常にそうなるわけではないのですが,特に休日の夕方~夜,ストレスが減少するタイミングで強く症状が出てその週は3日も仕事を休みました.病院に離脱症状ではないかとのことで再度かかり,これまで飲んでいた薬の1錠あたり半分の量をもらって怠い時は飲んで過ごしていましたが,10月になってようやくある程度首や肩の痛みが取れて倦怠感も感じなくなってきました.血液検査で炎症の数値(CRP)も6月に最初に検査した時以来初めて正常範囲まで下がり,一応治ったんじゃない?ということに.
ちょうどその頃,新月期に福島で用事があったので,ついでに浄土平に上ってきたという次第です.
浄土平へ
浄土平には7年前にも行きましたがその時はドン曇りで星のほの字も見えず,晴れ予報で行くのは初めてです.金曜の時点ですでに用事で裏磐梯にいたので時間的な余裕もあり,今回は高湯温泉側まで回ってから上りました.

麓で玉子湯(あったか湯という共同浴場もあるようですが今は臨時休業中のようです)に入り,お昼を食べてからのんびり上がりましたが,シーズンどんぴしゃなのもあって紅葉渋滞がすごい.最後の 3km 渋滞を 1時間かけてようやく到着です.着いたのはいいのですがスマホに電波が入らなくて普通に困る.この日はサークルの後輩も来る予定でしたがこれでは連絡がとれません.たまたま povo を入れている iPad を持ってきていたので6時間使い放題を契約してなんとか事なきを得ましたが,普通に死活問題になりかねないので今度からは気を付けたい….


浄土平で本格的に撮影するのは初めてだったのでどこで撮るかはよくわかりませんでしたが,天文台奥の土のところが開けていて良さそうなのでそこにしました.結果,夜間は車もそこまで多くなく快適に過ごせたと思います.
結露がすこし心配かなという気候でしたがフードあり & ヒーターを巻いていれば耐えられる程度.久々で撮る天体も思いつかず,まずは遊びでパックマン星雲を90分程度露光.FSQ-80 の 450mm + APS-C では小さいだろうなと思っていたらやっぱり小さい.でもこれはこれでポツンとしていて良いですね.

※HDR 天体写真のため HDR 対応モニター(スマホ等)で意図した表示になります.
SDR 画像は以下の AstroBin リンクからどうぞ.
2026年10月10日19時07分~ 福島県浄土平
FSQ-80FC
QHY268PH C
Gain 26/Offset 50/-20℃/180s*30
Optolong UV/IR Cut 2''
Total: 90min
タカハシ EM-200 TemmaPC Jr. + MGEN-3
Adobe Photoshop CC / PixInsight. without AI tools
AstroBin
夜も更けてかなり冷えてきました.というか寒くて寝られない.
ピントも少しズレていたので合わせなおし,本命の胎児星雲(画角的にちょうどよかったから以外に選んだ理由は特にない)を撮影しました.

※HDR 天体写真のため HDR 対応モニター(スマホ等)で意図した表示になります.
SDR 画像は以下の AstroBin リンクからどうぞ.
2026年10月10日21時16分~ 福島県浄土平
FSQ-80FC
QHY268PH C
Gain 26/Offset 50/-20℃/180s*117
Optolong UV/IR Cut 2''
Total: 351min
タカハシ EM-200 TemmaPC Jr. + MGEN-3
Adobe Photoshop CC / PixInsight. without AI tools
AstroBin
機材に夜露が下りて凍りはしましたが,薄明の少し前にバッテリーが切れるまでほぼ風もなく,撮影は問題なく終えることができました.
薄明前くらいから撤収し,帰りも高湯温泉側に下りました.東側は雲海で,とても眺めが良いですね.そのまま那須高原で少し仮眠をとってから帰宅しました.

この数ヶ月は晴れが少なかったというのもありますが,何より体調を崩しているとまともに星も見に行けないので,趣味を続けるにしても健康は大事だなと改めて思いました.とはいえ原因不明だし対策のしようがなかなかないので,発症してしまうとどうしようもないのですが….倦怠感ややる気が出ないといったことはほとんどなくなりましたが,今もまだ首や肩が痛むことは度々あるので,回復してきたことに感謝しつつまた再発しないように,これからも自分のペースで星見は続けていきたいところです.
浄土平に行けたんだから,きっと大丈夫なはず…

それでは.